マウスピース型矯正装置(インビザライン)とは

歯を動かしたい方向に少量動かしたシミュレーションから製作した樹脂模型に圧接した弾性素材(マウスピース)を装着することで歯を動かします。 歯の移動量は1マウスピースにつき通常0.25mmで、1〜2週間毎に新しいマウスピースに交換していくことで歯を少しずつ動かします。0.25mmという移動量は歯と骨の間の隙間空間(歯根膜腔)の大きさを基にしているので歯の負担が少なく、ワイヤー矯正に比べて痛みも少ないと言われています。

QUALITY特徴

インビザラインはインビジブル(見えない)アライナー(矯正装置)という語源からくる名称の通り、装置が目立たないということに加え、装置が0.75mmと薄く、違和感が少ないのが最大の特徴です。また歯に効率的に力を伝達するための突起(アタッチメント)や窪み(パワーリッジ)など、治療をシミュレーション通りに成功させるための様々なツールを有しています。シミュレーションはクリンチェックというソフトウェアを使用して制作します。ドクターがこのソフトを使って様々のツールを適切に設定し、また歯の移動量や方向、角度を細かく設定することができるようになっています。

invisalign

Optical scanner光学スキャナ

当院ではインビザラインと相性のいいi-tero elementを使用しています。小型のカメラでお口の中を撮影することで、叢生の度合いや開口量にもよりますが10分前後で歯並びや歯茎の形態を正確に読み取ることができます。さらにアイテロはこのスキャンデータから治療後の歯並びを予測したシミュレーションを数分で作成することも可能です。初診コンサルテーションでは治療方法の言葉だけではなく、シミュレーション画像をご覧いただき、ビジュアルで分かりやすくご説明しています。またご希望の方にはシミュレーションデータをスマホに転送するサービスも行なっています。

iTero

Merit & Demeritインビザラインのメリット・デメリット

メリット

  • Merit 01

    装置が目立ちません。
    無色透明なので装置が目立つことはありません。当院ではアタッチメントも目立つことがないよう患者様の歯の色に合わせたシェードを選んで設置しています。
  • Merit 02

    違和感が少ないです。
    厚さが0.75mmと薄いので違和感がほとんどありません。またご自分で脱着ができるので面接など滑舌が気になるシーンでは簡単に外すことも可能です。
  • Merit 03

    痛みが少ないです。
    1装置につき0.25mmずつ少しずつ歯を移動します。この移動量は歯根膜腔という元々存在する歯と骨の隙間の大きさに近いため、痛みが少ないと言われています。
  • Merit 04

    金属アレルギーでも治療できます。
    インビザラインは金属を使わないので、これまでワイヤーでの治療は難しかった金属アレルギーをお持ちの患者様の治療を行うことができます。
  • Merit 05

    歯磨きの際には取り外します。
    ワイヤー矯正では食べ物が隙間に挟まりやすく、日々のメンテナンスが大変です。インビザラインでは食事や歯磨きの際には装置を外すので歯磨きを簡単に行うことができます。

デメリット

  • Demerit 01

    装着時間は20時間以上を推奨しています。
    装置の使用時間が短いと予定通りに歯が動きません。ワイヤー矯正では24時間歯に力が加わりますが、インビザラインは装置を装着している間のみ矯正力が加わります。
  • Demerit 02

    食事の際には外す必要があります。
    マウスピースの破損や着色、虫歯のリスクがあるため食事の際は装置を外す必要があります。歯の移動を妨げないよう、食事後はすぐに再装着することを推奨しています。
  • Demerit 03

    アタッチメントが必要です。
    歯に突起をつける必要があります。マウスピースだけでは歯に力を伝えることができません。ドアノブのような役割のアタッチメントを付けることで歯を効率的に動かします。
  • Demerit 04

    一部の難症例には適用できません。
    下顎の大臼歯の近心移動(前方移動)が必要な場合など一部の症例ではインビザライン単独では治療できない症例もあります。そのようなケースでは補助装置を用います。

Types種類

インビザラインには歯の移動量に応じて3つのタイプがあります。

  • エクスプレスパッケージ
    01

    エクスプレスパッケージ

    必要とする歯の移動が特に小さい部分矯正で使用します。以前行った矯正治療の後戻りに用いることが多いパッケージです。上下7セットの装置で治療できる範囲で歯を動かします。
    必要に応じて治療開始から1年間マウスピースを作り直すことができますが、最初に設定した歯並びのシミュレーション結果を変更することはできません。

  • インビザラインGO
    02

    インビザラインGO

    部分矯正で大臼歯を除く片顎20歯に限定して歯並びを整えます。
    使用できるマウスピースの数は20セットで、治療開始1年以内なら1回に限りマウスピースの作り直しができます。

  • ライトパッケージ
    03

    ライトパッケージ

    部分矯正で使用します。奥歯の移動があまり必要のない前歯の重なりを改善する症例に用いることが多いです。上下14セットのマウスピースで歯を移動できる範囲で治療します。
    治療開始から1年以内であれば1回に限りマウスピースを新しく作り直すことができますが、最初に設定した歯並びのシミュレーション結果を変更することはできません。

  • コンプリヘンシブパッケージ
    04

    コンプリヘンシブパッケージ

    全顎矯正のためのプランです。抜歯を伴う治療や上顎の大臼歯の遠心移動など、歯の移動量が大きい症例に用います。
    装置の数に制限はなく5年以内なら何度でも新しいマウスピースを作り直すことができます。

インビザラインについてよくある質問

  • マウスピース矯正装置は1日何時間くらい使用すればいいですか?
    マウスピース矯正装置は1日20時間以上のご使用を推奨しています。できれば食事と歯磨き以外全ての時間装着してください。
  • マウスピースを付けるだけで歯は動きますか?また仕上がりはどうですか?
    マウスピースと歯との間に意図的にずれを作ることで歯が動きます。材料や歯の移動法の進歩により、適切に使用すれば仕上がりも良好です。
  • 治療期間はどのくらいかかりますか?
    症例にもよりますがワイヤー矯正に比べて治療期間はやや長い傾向にあります。ただし補助的な装置の併用で治療期間を大幅に短縮できるケースもあります。
  • 費用はどのくらいかかりますか?
    難度に応じて部分矯正は35〜55万円、全顎矯正は80〜100万円です。分割払いをご利用される場合には月々のお支払いは部分矯正が4,800円から、全顎矯正が11,000円からとなります。
  • インビザラインの装着中に飲食はできますか?
    頻繁に外すと治療が遅れるため、柔らかい食べ物や糖分を含まない飲み物は付けたままでも大丈夫です。その後はしっかり歯磨きをお願いします。
  • インビザラインは使用を続けても透明なままですか?
    次第に黄ばみがでてきます。2週間以内に新しい装置に交換して頂きますし、専用の洗浄剤がございますのでご安心ください。
  • インビザラインは薄いと聞きましたが違和感はないですか?
    ワイヤー矯正装置に比べると違和感はかなり小さいです。もし多少違和感があったとしても次第に慣れてきます。
  • どうしても装置を外したい日程があるのですが治療に影響はありませんか?
    記念日などの大切な日には装置を外していただいても結構です。その後はなるべく長い時間ご使用をお願いします。

recommendインビザラインはこのような方に特におすすめです

  • 金属アレルギーをお持ちで、ワイヤー矯正での治療が難しい方
  • お住まいがご遠方、またはお仕事が忙しく月1回の通院が難しい方
  • 歯並びの治療と同時に歯のホワイトニングをしたいという方
  • 見えない矯正をしたいが、裏側矯正は滑舌が気になるという方
  • 以前矯正治療をしたことがあり、歯並びが戻ってしまった方
  • 矯正治療の途中に試験や面接、ご結婚やご出産の可能性がある方

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